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四戦目。そう、もう四戦目だ。並み居る強豪を押し退けて、彼ら一年生チームは対峙する。
各学年ごとに分かれたチームでは、学年ごとにその実力の差が歴然と表れる。それは否定しようのない事実であり、上級生達との経験の差である。
それが覆される事なんて、まずあり得ない事だ。
類稀なる才能をもった人間か、それともただ単に運が良かっただけの人間か。
後者ならば、一生分の運をこの時点で使い果たしてしまっている事だろう。
尤も、彼らに類稀なる才能なんて気取ったものは何一つとしてない。
「委員長、達が相手ですか」
対戦表を眺めてそう呟くファイ。その表情は、複雑なものだ。
「別段、珍しい事じゃあないだろう。何せ、あのチームにはスクルドがいるんだからな」
控室でトランプをシャッフルしながら、リオンはファイの呟きに答えた。酷くリラックスしたままのように感じ取れる。
「まぁ、少しは楽しめそうじゃあないか。今度は岩場などのアスレッチックがある草原でタッグバトルと来た。あいつにとって有利な戦場だ」
「それでどうしてそこまで余裕をぶちかましていられるのか、聞きたいものですがね」
「聞きたい? ねぇ、聞きたい?」
すごくうざい。
そうしていると試合開始前の時間となる。
「さてそれじゃあ、行ってきましょうか」
なんてリオンはケタケタと笑いながらそういった。ゆっくりとした足取りでフィールド内へと向かっていく。その平均的な体躯には、黒いコートがすでにまとわりついていた。
そしてその手にある刀が、相手を軽視しすぎていない証拠ではないのだろうか。
J、ジャック。剣士のカード。目には目を、と言った所か。それとも。
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