7442人が本棚に入れています
本棚に追加
/617ページ
――自分がここにいることに気づいた。
自分はここにいてもいいと言う事を教えてもらった。
否定されてきた自分の過去は、彼女のおかげで肯定された。
だから付き従う。彼女の為になら命なんて安いものだ。
今更、自分の命なんて惜しくも何ともない。
もうそんなことはどうでもいいのだ。
彼女の幸せこそ、自分の全て。自分の能力も、すべては彼女の幸福の為だけに捧げて見せる。
その為に利用出来るものは全て利用してやる。掌の上で転がしている心算であろうあの男も絶対に利用してやる。
利用して、お嬢様の邪魔になるのなら、殺してやる。あの男もそうだ。
自分にとって彼女こそが総て、それ以外に何もいらない。人並みの幸せというものも、何もかも。
邪魔だ、邪魔だ。
お嬢様の為だけに、お嬢様の未来の為だけにあり続けてやる。
自分にとっての復讐なんて、もうこれだけで十分なのだ。
最初のコメントを投稿しよう!