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そんな感じで、悲劇なのか喜劇なのかよく分からない晩餐会は、午後8時20分頃まで食い込んだ。
(そろそろ帰ろうかな…)
魔界の某果物からできた、味のいいデザートを食べながら考えていると、
─…ジャジャジャ、ジャーン! ジャ、ジャ、ジャ、ジャーーーン!!
内臓が、骨をブチ砕いて飛んでいくかと思った。これぞホントの、『内臓が無いぞう?』。
………うぅ、我ながら寒すぎる。
つーか、何だよ! 何でいきなり「運命」!? 誰だ、誰が流しやがったぁ!!
必死に脈を落ち着けるオレの耳に、それは届いた。
─ピッ
「はい、どなたですか?」
キクさんが、電話の子機みたいな機械に話しかけている。
アレだ。どこに居ても、訪ねて来た人とインターホンを介して会話できるアレ。
母さんが『ジャ〇ネット〇田』見て欲しがってた。
「………」
つまり今のは、インターホンからの呼び出し音!?
インターホンの形(甲冑)は心臓に悪かったが、呼び出し音(ベートーベン・運命)もまた、心臓に悪かった。
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