scene3

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「もう一人の自分だと………?」 「うん………。それで僕、怖くなってずっと路地裏に隠れてたんだ………。そしたら、いつの間にかまたここに座ってた………」 浜崎君は外で『もう一人の自分』なるものを見掛けたが、接触はしなかった。 僕の仮説が正しければ、それは大正解だ。 「それでお前、どれくらいの時間隠れてたんだ?」 「わかんない………。結構長い時間だった気がする………」 「一時間だ………」 「え?」 僕は思い付いたように言った。 全てわかってしまった。 浜崎君が消え、再び戻って来るまで僕と笹山君が慌てながらもここに滞在した時間。 そして、浜崎君が外にいた時間。 この二つは、おそらく等しい。
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