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未だに事態が完全に飲み込めていない僕達がここに長居しては周囲に怪しまれるので、ここはひとまず解散することにした。
不測の事態に備え、僕は二人と連絡先を交換した。
僕のアドレス帳に笹山君の名前が入るのは僕はもちろん彼も遺憾だっただろうが、今はそれどころじゃない。
僕がコーヒーの代金を支払っている間に、笹山君と浜崎君は揃って店を出た。
店の外で浜崎君はふと何かを思った様子で辺りを見回していた。
浜崎君の『探しもの』は見つからない。
そのことは浜崎君本人が一番わかっているはずだ。
『それ』は人気のない路地裏にいるのだから………。
僕は二人が視界から消えるのを確認し、一人静かに店を出るのだった。
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