第四章~気難シ屋ナ情報屋~

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ハルカ、微妙な心境。 「あのそこそこ長さのある黒髪といい、吊り上がり気味の目といい・・・、かけてたメガネまで一緒だったんじゃねぇか・・・?;」 蘇る記憶と照らし合わせる。結果、多過ぎる合致点。 「もはや相違点は出身地と名前だけか・・・?;」 ハルカ、ちょっと物思い。 それにしても・・・、まさかまた友達のそっくりさんに出くわすとはな・・・、 ・・・、いや、"だからこそ"、か・・・? どちらにせよ"よっちゃん達の仲間"という辺りで、片隅にでも予想すべきだったかもしれないな・・・、 ・・・、ん? と、そこまで考えたところで、ふとある考えが過ぎって、ピタっと足が止まる。 てことは・・・?まさかこれからもそんな事があるかも・・・? "二度ある事は三度ある"とも言うしな・・・、 ・・・だとしたら次は誰が出て来んだろな・・・、; ゔーん・・・、; ハルカ、複雑な心境。 「・・・、」 と、色々悩みながら、ふとハルカは思い出す。 それにしても・・・、最後にコウに突っぱられた時の・・・、 『"俺はお前の事、まだ認めた訳じゃないから"。ソコは勘違いするな。』 あの時のあの目・・・ていうか、あの感じ・・・、 何だろう・・・、何となく・・・ただつんけんなだけじゃなくて、他にも何かある感じが・・・、 そして多分・・・、俺はその感じを知ってるような・・・、 何だっけな・・・、えーと・・・、 ・・・ゔーん・・・、; ハルカ、悶々。 と、ひたすらに考えを廻らせていたその時、 ゴーン と、数回、大きな鐘の音が、ハルカの鼓膜を振動させた。 、! 鐘の音・・・? 音に反応して顔を上げるハルカ。すると、気付けば辺りには影が増え、陽の位置はもう西の空。いつの間にか、町は茜色に染まる夕暮れ時になっていた。 もう陽があんなに・・・、てことは・・・今の鐘は夕刻の知らせ、か・・・ 、!って、やば・・・!リナ待たせてる・・・!早くアリスの家に行かなきゃ・・・! 思い出して、ちょっと慌てて、ハルカはその場を駆け出した。 もうすぐ沈まんとする夕陽と、アリスの家へと急ぐハルカと、一時の競争。 その行方を知るのは、ハルカを待つリナ達と、空に舞う風だけ。 ソレは忙しくも長閑に過ぎて行った、ほんの些細な、夕暮れ時の事だった。
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