【101号】

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「おかえり!!純」 「ただいま、愛」 あたし達は玄関で抱き合ってキスをした。 っていっても、あたしが飛びついた感じなんだけどね。 「ご飯にする?お風呂にする?」 「うーん、じゃあご飯で」 純はもう一度、あたしの頬にキスして、靴を脱いで部屋に入っていった。 その間に先に作っておいたシチューを温めるため、再び鍋に火をかけていた。 他人から見れば、この光景はラブラブな恋人同士が同棲しているとしか見えないかもしれない。 ううん。 出来るなら誰もがそう思ってほしい。 あたし達が“兄妹”だなんて真実を消し去ってくれるほど… 「ん!今日のシチューも最高だな」 いつも美味しそうに食べてくれる純。 その笑顔が見たくて料理の本読んで頑張ってるもん。 「今日のシチューは結構自信あるんだよね」 いつから、あたしは純のことを“お兄ちゃん”と呼ばなくなったんだろう…?? いつから、あたしは純のことを“お兄ちゃん”から“好きな人”と思うようになったんだろう…?? .
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