被験体000【モルモット】

5/6
前へ
/15ページ
次へ
影になった少女の口元が微かに上がる 「…ウフフ…フフ」 少女は不気味に笑うと顔を上げた その瞳にはもう何も映っていない 少女は満面の笑みを浮かべて、やせ細った両腕を男の右手にやる 男は静かに右手に持つナイフを少女に渡した 「会いたかった…… 私の大好きな…ぁ…」 少女はナイフを愛おしげに一瞬眺め 胸に抱くように自らに突き刺した 純白の布がじわじわと紅に染まる
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加