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なんとか涙を止めて、冷たい水でハンカチを濡らし、まぶたに乗せる。
化粧を少し濃いめにして、病室へ向かった。
「優、遅かったね」
「あ、うん。化粧直してたら、遅くなっちゃった」
私はなんとかごまかし、買ってきた花を花瓶にいけた。
もしかしたら、母には泣いていたのがばれていたかもしれない。
「お花綺麗でしょ?お母さん花好きだよね」
「うん。ありがとう。綺麗ね…」
お母さん…
いなくならないで…
母の横顔を見つめながらまた泣きそうになった
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