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ナギはハヤトに後ろに回り込むとポカポカと彼の背中を叩く
ハヤトはあまり痛みは感じないものの、多少は不快な気分にはなっていた
「むー、ハヤ君のばかばかばか! せっかく説明してあげたのにぃ」
ナギは叩くのを止めることなく何度も何度も軽くハヤトの背中を殴りつける
「……悪かったよ。ありがとな」
「むぅ、許してあげない」
ナギは叩くのを止めたと思いきや、腕を組んでそっぽを向いてしまった
今回は余程ご立腹なようで、ハヤトも流石にマズイと思っていた
しかし、こういう場面にあったことがないハヤトにはどうしたらいいかわからず、頭の後ろを掻きながらやるべきことを頭の中で必死に思い浮かべようとする
「えっとだな。うーん」
ハヤトは一生懸命考えるが、妙案浮かばずにずっと唸り声を出す
「あはは、ハヤ君。犬みたい」
ナギはハヤトが面白くていつの間にか笑っていた。ハヤトも釣られて笑い、それはいつしか大きなものになっていた
ひとしきり2人は笑うとハヤトは突然頭を下げた
いきなりのことにナギは戸惑うが、笑う前に何があったのか思い出したので、ハヤトが言葉を出すまで黙って見ていた
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