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「すまなかった。その、せっかく教えてもらったのに」
「本当だよ、もう」
ナギはそう言っても顔は笑っており、ハヤトは一先ず安心した
「それにしても、なんであんなことを言ったの?」
「あぁ、いや、俺はナギと同じコンプリフェンシブに入るからな。ミリタントのことだけ知れりゃいいと思ったんだよ」
ハヤトはめんどくさそうに答えるとナギはパァッと表情を明るくした
「やったっ! ハヤ君と同じところだよぅ!」
ナギはガッツポースを取り元気よく跳び跳ね、着地のさいに足をもつれさせたため転んだ
「い、痛い……」
「何やってんだよ」
ハヤトはナギに手を差し出して引っ張り立たせると頭の上に手を置き乱暴に撫でた
「わわ。ハヤ君、髪がクチャクチャになっちゃうよ」
「諦めろ」
「そ、そんなぁ」
ナギはハヤトにされるがまま撫でられた後、手櫛でボサボサにされた髪の毛を元に戻した
そして、また椅子に座ってハヤトと向き合ってお喋りする態勢に入る
「それじゃ、明後日から一緒の学園だね」
「あぁ、そうだな……明後日!?」
「知らなかったの?」
ハヤトは黙りこみ、そして天を仰いでいた。学園生活がすぐに始まるとは思っていなかったから
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