幼い日の記憶

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幼稚園での卒園旅行で、母子家庭で育った甘えん坊の未來は、たった一人しかいない家族の母親がいなくて、布団の中で静かに泣いていた。 「お母さん……お母さん……」 そんな時、一人の少年が未來の布団に忍び寄込んでくる。 「大丈夫……?」 そう声をかけて、頭を優しく撫でてくれたのは 萩原 智尋。 (はぎわら ちひろ) 親の影響で茶髪にしている智尋は、笑顔が可愛い美少年である。 だから幼稚園の女子からも、近所の小学生の女子からも、人気のある少年だった。
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