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門に着くと猿がいました。
「…って、違うな。門によじ登っている人間がいました」
お か し い ぞ !
何で門をよじ登ってんの!?
「おいそこの人。何かおかしくないか?」
思わず門をよじ登っている男に話しかけた。(だって色々おかしいだろ!?)
「は?お前…いや君は誰!?」
「それはこっちの台詞だ」
この男、頭がもっさり瓶底眼鏡…ってどこで売ってたんだよ。行動もおかしいとは思ったが格好もおかしい。
其処まで考えてからふと思い出した。
「アンタ…もしかして転校生か?」
先程先生から言われた特徴が、全て一致したから間違い無い。
「う、はい…転校生、です」
嗚呼やっぱり転校生だった。
しかも第六感が訴えた通り、厄介そーな転校生だ。
俺、暫く頭痛と友達になりそうな気がする。
「はぁ…とりあえず門から下りてくれ」
「わ分かっ…りました」
俺の言うことを素直に聞いてくれるのは良い。だけどな…
「その口調どーにかならないのか?」
「えっ?」
おおっと…俺とした事がつい要らない口出し(寧ろタブーな口出し)をしてしまった。転校生は目を見開いて俺をジッと見てくるし。これ確実に地雷踏んだな俺。
「お前…俺が口調変えてる事に気が付いたのか?」
「普通に気付くだろ。違和感有りまくりだし」
あーまた余計な事言ったよ俺。学習能力無さ過ぎだろ俺←
「…っ…た」
頭の中で反省会をしていると、転校生が何か呟いた。
でも俺は聞き取れなかった。
…この際地雷を2回も踏んでる事だし、聞いてみるか。
この後、この選択をチョイスした事に俺は凄く後悔した。
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