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俺は開き直って口を開いた。
「さっき何て言ったんだ?」
「気に入ったって言ったんだよ、オニーサン」
ニヤリと笑って転校生は、俺の腕を掴んだ。しかも口調が完璧に崩れてる。
てか、腕掴む力が半端無く強いんですけどー!
「痛いから離せ」
「無理なお願いだなぁ」
「うざい、早く離せ」
俺、厄介な奴も嫌だけど理解無い奴も嫌だな。
そう考えてたらいつの間にか、壁に追い込まれてた。
あれ、これヤバくないか?
「ちょ…どけよ!んで、腕を早く離せって言ってるだろーが!」
「へぇ…この状況でもそんな事言えるんだ?」
「っ…!」
転校生の片足が俺の足の間に入り込む。俺の第六感が危険な状況から逃げろと警告する。
でも腕を振り払おうとしても、びくともしない。
「なぁ…お前名前は?」
「……」
「名 前 は ?」
「……青葉 鷹」
無視しようと思ってたんですけど、無理でした!
瓶底眼鏡越しからでも殺気のある視線を向けられたら、平凡な俺は無視なんて出来ません!
コイツ絶対、元.不良だ!!
「ふーん、鷹って言うんだな。俺は彩樺 京だ」
「あっそ…」
「本当に良い度胸してるよな鷹…?」
「…!」
転校生…彩樺は瓶底眼鏡を空いてる手で取った。発覚したのは眼鏡の下は超美形ということ。
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