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朝の出来事を思い出して、疲れる俺お疲れ様。
あれから俺を襲おうとする奴を、襲う回数と同じ回数葬りながら朝食作ったら、流石にしんどい…特に精神が。
「はぁ……」
今は奴もいない朝の教室で、自分の席の机に突っ伏している。
溜め息を吐いたら幸せ逃げるーとかって言ってるけどさ、吐かなきゃ人生やっていけない!
…って俺は思うな。うん。
何度も溜め息を吐いていると、肩を軽く叩かれた。
「うぁ…?」
「はよーさん。鷹どないしたん?明らかにテンション低いで?」
突っ伏していた体を起こして、肩を叩いた人物を見ると、少し心配気な表情をした薙澤 翠(ナギサワ スイ)が俺の机の隣に立っていた。
「す、翠ぃいいい!!」
「ちょ、何!?んな泣きそうな顔でいきなり抱き着かれてもっ…!(不覚にもドキドキしてしまうわー!)」
俺は思わず翠を見たら抱き着きたくなった。だから抱き着いた。
(何故、翠が顔を赤らめて悶えているのかは分からないけど)
「とりあえず離れよか?」
「ん、無理(ギュッ)」
「即答!?(あかん、生殺しや!)」
「なに抱き合ってんだお前ら?」
時間にしたら多分5分くらい翠に抱き着いていたら(何故かその間、クラスメイトが顔赤らめたり絶叫したり興奮していた)、村雨 綾斗(ムラサメ アヤト)が爽やかスマイルで来た。
「綾斗…俺を助けてくれやー!」
「なんでだよ?美人の鷹に抱き着かれるとか役得じゃないか」
ニコニコと笑いながら俺の背中に抱き着く綾斗。
傍から見ればおかしな光景だよなこれ。
「ちょ、綾斗も引っ付くんかい!」
「綾斗、俺美人じゃない。平凡!」
「いいやお前は美人だぞ?」
「あれ、俺無視された!?」
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