1183人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
ふと学年を表すネクタイを見ると、目の前に居る男は緑のネクタイをしていた。
つまり、俺より先輩だ。
なのに2年のクラスに居るのはおかしい。だから俺はここは2年のクラスと言う事を教える事にした。
「あの…」
「何?」
「ここ2年の教室ですよ?」
「知ってるよ?」
あれ…ちゃんと分かってたんだな?(←失礼)
じゃあなんで……?
「それは君が誰も居ない教室で寝てたからだよ」
クスッとまた綺麗な顔で笑って、男もとい先輩は俺の疑問に答えた。
あれ、さっきの疑問口に出して言って無いんだけど?
「君、思いっ切り口に出して言ってるからね?」
「……マジですか」
前にも…てか昨日か?こんな事あったな、うん。あの後最悪だったな。ああー嫌な事思い出した!
「はぁ……」
「大丈夫?」
「全然大丈夫じゃないです…」
先輩が心配そうな表情で俺を見る。すいません先輩、貴方の所為でこんな気分になったわけじゃ無いんです。全てはあの転校生の所為なんです…!
「あの転校生相手じゃ疲れるでしょ?」
「え、先輩あいつの事知ってるんですか?」
「うん。一応ここの生徒全員の名前と顔は把握してるからね」
生徒全員の名前と顔を把握出来てるとか凄いな。俺は未だにクラスの中で名前知らない奴居るのに。
「先輩、何者なんです?」
「…ここまで言っても気付かない君こそ何者なんだい?」
先輩は俺の発言が面白かったのか、笑いながら質問を質問で返された。
.
最初のコメントを投稿しよう!