逃走2日目:貞操危機一髪

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溶けきった思考で"美形=変態"という等式が浮かび、何故その変態の矛先が自分に来るのかが理解出来ない。この説明じゃ分かりづらいと思う人も居るだろう。 簡単に言うとだな… 「っは…変態な、美形は…全員消えてしまえばいいっ…!」 と、いう事だ。 本当何なんだ、転校生来てから俺美形な変態に襲われ過ぎだろう!もう俺嫌だこんな面倒な日常。厄介事とか要らない。カムバック平凡な日常!くそっ、返せ俺のファーストキス!← 「僕とあの転校生、一緒にしないで欲しいんだけどな」 「一緒でいい!寧ろアンタの方が変t…「ん?」いや、何でも無いです…」 怖ええええ!!この美形先輩笑顔で黒いモノ背後から出してた!何、何なの…そんなにあの転校生と比べられるのが嫌なのか。でも本当脅すの止めよう。平凡には堪えられないし、先輩だから逆らえないし困ります正直。 「そういえば鷹、僕の名前知らなかったよね?」 「いきなり話題変わり過ぎでしょう…まぁ知りませんけど」 結構唯我独尊だな先輩。俺、このタイプ苦手なんだよな…。だから今の俺の表情は疲れきった感じだろうな。絶対そうだ。 俺が話した後に美人先輩は綺麗に笑い、俺の耳元に唇を寄せて呟いた。 「ちゃんと覚えてね? 僕の名前は藍澤総一郎。 一応、この学園の生徒会副会長だよ」 時が一瞬制止したような気がした 「噂の美人副会長様あああ!?」 はっと意識が戻った瞬間俺は、目を見開いて叫んだ。(副会長様は予想していたのかちゃんと耳を塞いでいた) それより!この目の前の美人さんが副会長様とか…納得できるわ!…集会とか行事の時に生徒会はよく壇上で話してるけど、俺興味ゼロだからその時寝てたんだよなー。あはは、チワワみたいな可愛い男がきゃあきゃあ言うのも納得出来た気がする。 「"噂の副会長様"って?」 俺が脳内で納得していると副会長様は首を傾げて、疑問を俺に投げ掛けてくる。 「副会長様は甘いマスクの王子様って可愛い男達が言ってたんですよ。確かに甘いマスクの王子様ですね、中身はアレですが」 本当になー中身がアレ(=変態)じゃ無ければ文句無しの王子様キャラなんだけどな。 .
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