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「そこまでだ藍澤」
低いが心地好いテノール声が聞こえると、俺の視界いっぱいだった副会長が居なくなり見えたのは天井だった。
もしかして俺、助かった…?
「東雲、ここから良いところだったのに…邪魔しないでくれるかな?」
「それは無理な話だな。お前が襲おうとした奴に捜索願いが出てるんでね」
ホッとして起き上がってみると、素晴らしい笑顔な副会長に動じる事なく話す人。つまり俺を助けてくれた救世主(メシア)と目がばっちりと合った。
「……またイケてるメンズ」
思わず口から出た本音に慌てて口元を手で覆う俺。めちゃくちゃ恥ずかしい!絶対あのイケメンさんこいつ変な奴とか思ってるよ!
「…っ、ありがとう」
不意打ちに言われて驚いたのか、少し顔を赤く染めて目線を逸らせながら礼を言うイケメンさん…。
じゅ、純粋だ…!
というかイケメンなのに可愛い!
「可愛い言うな!」
「鷹、どっちかって言われたら柚慧(ユエ)は格好良い方だと思うよ」
「あれ、また思ってる事声に出してました?」
「「普通に出してた」」
「すいません、自重してたんですけど無理でした」
上からイケメンさん、副会長、俺。んで2人でユニゾンしないで欲しい。仕方ないだろ無意識で声に出してるんだから。もう治らないと思うよコレは。
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