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さっさと、学校へ向かって行く。
「美保」
美佐は不安そうに私を見る。あの態度・・・修一と純矢は悪くないけど、もう少し断る素振りとかを見せて欲しかった。私と美佐がいるんだしね。
「美佐、生徒会室行こう。あそこ冷蔵庫あるから、冷やしておけるから」
私が言うと、美佐も頷いて私達は生徒会室にチョコとケーキを冷やしておいた。
あの後、修一と純矢が教室に来たけど・・・いっぱいチョコ持ってるし。クラスの女の子達も渡してるし、男の子達は羨望の眼差しを向けていた。
その光景はますます、私の怒りに火を注いでいた。
―――――――――――――――
今日1日修一と純矢の周りには女の子達ばっかりて、本当に苛々する。
私は放課後生徒会室で黙々と仕事をしている。ちなみに、他の生徒会メンバーはそれぞれ恋人と過ごす為に今日は生徒会を休みにしてある。
なので、本来いないはずの美佐が仕事をお手伝いしてくれてる。
「純矢くんと里中くん、来ないね」
美佐が寂しそうに呟く。
「知らない」
私はまだ怒ってる。放課後になったから、二人は更に女の子達に寄ってこられているんだろう。
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