バレンタイン

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だって私は修一に抱き締められたから。 「美保、ごめん」 修一が謝ってくれる。私は修一の腕の中で首を振る。だって・・・勝手にあの女の子達に嫉妬したのは私なのに・・・そう、修一も純矢も悪くない。 「私の方こそごめんなさい・・・勝手に嫉妬して」 私がそう言うと、修一は私の顔を見て、そっと涙を拭ってくれた・・・どうやら私は知らぬ間に涙が出ていたらしい。 「良いよ・・・美保の本音聞けたし・・・で、美保は僕にくれないの?」 修一はそう言ってちょっと悲しそうな表情で私を見る。 「ちょっと待ってて」 私は涙を拭いて、修一の腕の中から出て、部屋を出る。しばらくして、私は、紅茶とお皿とフォークを持って修一の待つ会長室に戻ってくる。 「はい。これ」 私が修一に手渡すと、修一は嬉しそうに袋を受け取って箱を開ける。 中からはクリームののったガトーショコラが出てくる。形が崩れて無くて安心した。 「ガトーショコラ?」 修一が私を見る。 「甘さ控えめにしてあるから」 私が言うと、修一はお皿にガトーショコラを乗せて一口食べる。 「どう?」 私が聞くと、
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