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松岡がきっぱりと言い放つ。良く柏木さんを泣かしていたのに・・・そこは棚上げらしい。
「分かったよ・・・松岡も沢木の事泣かすなよ」
「分かってる」
僕は、柏木さんの親友であり、小学生の頃から知ってる彼女を思ってそんな事を言う。
そして、松岡はまだなにか言いたそうな顔をして僕を見てる。少し考えた後、松岡は口を開く。
「里中・・・ずっと言おうと思っていた事があるんだ」
「何?」
「俺達さ・・・美保や美佐の事を抜きにしても、友人になれる気がするんだ」
松岡の意外な台詞に、僕はビックリする・・・そんな事を思っていたのか。
「俺さ、小さい時からこの容姿で、集まってくるのは興味本位な奴らばっかりだった」
確かに。松岡は両親から受け継いだのか、同性から見てもかなり整った容姿をしている。大人になったらどうなるんだろう。
「だから、俺は他人とは深く関わらなかった。まぁ、美保の事ばっかりかまってたから、あいつは女子から良い目で見られてなかったけどな」
柏木さんの立場は分かっていたらしい。こんな時はやっぱり二人は幼なじみなんだと改めて実感する。
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