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~美保&修一編~ それは、美保と修一が付き合い始めて初めて向かえたクリスマスの日の出来事。 ――――――――――――――― 今年のクリスマスは今までにない大人数で過ごしていた。 私の家族に優子先生と雅紀叔父様の家族に里中くん達と美佐・・・うちの学院の人達が見たらビックリするであろう組合せだ。 今年も恒例の演奏会があり、雅紀叔父様がピアノでお父さんがバイオリンを弾いてくれた。 ――――――――――――――― 演奏会も一段落して皆がわいわい騒いでいる中、私は一人庭に出て夜空を眺める。 少し寒いけど冬の夜空は空気が澄んでいるから星が良く見える。 私はどれだけ眺めていたのか・・・ずっと星空を見つめていると、ふわっと肩にコートをかけられる。予想していなかった出来事に私はビックリする。 「えっ?」 私が振り向くと、 「風邪引くよ」 そう言って、私の隣に座ったのは里中くんだった。私は里中くんの心づかいに、笑顔になる。 「ありがとう」 私が笑顔で言うと、里中くんも笑顔を返してくれる。やっぱり、里中くんの笑顔は安心感がある。
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