84人が本棚に入れています
本棚に追加
物事を簡単に否定するのは、悪いことかも知れない。挑戦できる以上、可能性はゼロじゃないんだし、もうちょっと真剣に考えてみてもいいのかも。
「挑戦するくらいなら…いいかもね」
「ほんと!?ありがとう、葵!!大好き!」
「……え?」
微笑みを浮かべながら、出来る限りの優しいトーンで声を出した私。
それに対して、香奈はさっきまでの表情が嘘みたいに明るい笑みを浮かべている。
「まさか、香奈…あんた…」
「最低でも4人だから~…やっぱりゆりちーとあかねっちにも声かけないと」
やられた。私の気持ち、香奈に弄ばれた…。
半分放心状態の私を尻目に、香奈は早速今後の予定を立て始めている。
ここまで来たら、もう香奈のペース。逃げられない…。
「ねぇゆりちー、面白い話があるんだけど…」
「逃げてー!!」
教室に入るなり、香奈に声をかけられてるゆりちー。無駄だと思いつつも、私はそこへ逃亡するよう叫び声を上げた。
このあと結局、私、香奈、ゆりちー、あかねっちの4人でイベントガールへ応募することになった…。
最初のコメントを投稿しよう!