ひとりぼっち夜行2010

1/1
前へ
/17ページ
次へ

ひとりぼっち夜行2010

気付けばこの時期この時間 軽快に踏み出しても神経質なまでに警戒 天候にも恵まれたね 気の触れた連中は今のところ見当たらない よし今だ飛び出せ 過ぎ去る車のライトがやたら私を見てるような錯覚?アパートの上階からの殺気?まさかね リズミカルに歩き出す あの暗闇の向こうから近付いてくる人物とは!? まさか・・・!・・・・・まさかね 全然知らないオッサンだったよ やれやれ 排気音 こんな時間でも途切れない 少しは私に気を遣ってよ ちょっと過敏になって何気ないことから野良猫を脅かしたりしちゃう 許して 忘れてくれとは言わないが 私の人生をかけて償いたいと思います 本当に申し訳ありませんでした とまぁこんな感じで反省してまーす くんくん 何かにおうぜ あっちの方向から 経験からこの好奇心には絶対従ってはいけないんだ 小気味良く歩き続ける 目的の場所へ 私が行く場所はいつも同じ 既に廃れ荒らされ失われた場所が居場所 いつものルートで いつもの浮かれ気分でたどり着いた 喧騒から離れ静かなこの場所で一休み 夜を感じる 少しも落ち着かない不思議! プレッシャーとストレスはいつまで経っても消えないままで それを私はありのまま説明して分析するだけ してその結論は時間が解決してくれるだろうということ それでひとまず安心 家に帰ろう 風呂に入って惰眠を貪ったら過去なのか未来なのかアヤフヤな一日の始まりさ 脳が溶けそうな日中が過ぎるのを待ち 天気が良かったら気の触れた連中がいないのを見計らって飛び出そう ライトにもアパートにも目もくれず 一目散に走り抜けたらどうなるのか?多分 暗闇の向こうから来るオッサンとぶつかるんじゃないかな
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加