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『忠義…お腹…痛い』
リビングでまったりしていた優がそう言った。
僕たちが赤ちゃんを産むって決断して8ヶ月。
優は臨月を迎えていた。
いつ産まれてもおかしくないぐらいお腹も大きくなっていた。
『嘘や…今救急車呼ぶからっ!』
僕はパニックになっていた。
こんなことが初めてやし
何より優の命に関わることやから。
すぐに救急車が到着し病気に着いた。
優はすぐに分娩室へと運ばれた。
僕は分娩室の外で手を併せながら二人の無事を願っていた。
けど
心の中ではもしかしたらって覚悟は決めていた。
ピューン。
突然、分娩室の扉があき看護士さんが出てきた。
そして僕に近づいてきて
『お母さん、危ないかもしれません。すぐきてあげてください』
そう言われた瞬間、頭が真っ白になった。
覚悟を決めていてもいざとなったらやっぱりダメやった。
僕は走って優のもとまで行った。
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