序章

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―霧島姉妹が生き地獄を味わっている頃、桜華学園では続々と生徒達が登校して来ていた…… 生徒は女子が比較的多く、数名で話しながら登校する姿が多く見受けられる―― 「霧島はまだ来てへんようやな……もうそろそろヤバいで…」 「俺はいますけど?」 「お前やなくて妹らの方や…自分まだ皆勤やろ」 「まぁそうですね…」 ―このややエセ臭い関西弁の女性は広瀬 怜(ヒロセ レイ)沙紀の担任であり世界史の教科担当である、元々はこの桜華学園の生徒であり、希望して母校に赴任した経歴を持つ―― 「説明ありがとうなぁ」 「何を言ってんですか」 「気にするんやない」 微妙にツッコミを入れているこの少年は霧島 祐希(キリシマ ユウキ)、双子の兄であり霧島家唯一の男でもある。 双子より一歳上の二年である。 「わかりやすい説明ありがとう」 「誰に言っとるんや」 「気にしたら負けですよ先生」
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