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「おい滝谷、次移動授業だぞ。早く実験室行こうぜ」
「ん、あぁ……今行くよ」
木ノ下。
明るくてクラスの人気者。
木ノ下から見て俺は親友だろう。
だが俺にとってこいつは"死刑囚"だ。
…リストに載っているからな。
「あ、ごめん木ノ下君。先に行っててくれないかな?やる事があるんだ」
「あぁ、分かった。遅れるなよ?」
木ノ下は身支度を済ませると、俺を置いて教室を出て行った。
「これを忘れるわけにはいかない………」
俺はカバンからあるものを取り出した。
「さて……行くか」
俺はそれをポケットにしまい、教室を後にした。
この時俺は気付かなかった。
少女に全て見られていたという事に。
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