苛つく奴

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      「毎年これやんないと機嫌悪いんだ、こいつ!」 「お兄ちゃん! 解ったわよ、来年からはもう止めるから」 「ほら、やっぱり拗ねてる」 「ヴ~…拗ねてない!」 雅人はアヤメの頭に手を乗せ、宥めるように顔を覗き込んだ 「アヤメに彼氏が出来るまで、な!」 そう言うと 「じゃぁ」 と翔太に声を掛けてアヤメの肩を抱いて二人は去っていった ふと見ると皇が雅人を不機嫌そうに見ている 「兄貴だってさ!」 そう言ったら 「だからなんだ? 俺には関係ない!」 明らかにホッとした顔をしたくせに 全く素直じゃないんだから… 本当に気付いてないのか? 面倒臭い奴だなぁ…                
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