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それから、俺らは麗がよこしたタクシーで帰路についた
まさかハイヤーとかじゃないだろうな、なんて思ったけどそんな事もなかった
タクシーの中では、終始無言
俺が家の住所を運転手に告げた一言で、会話は終了してしまった
葵は窓に自分の頭を預け、ずっと繁華街の眩いネオンを見つめている
だが、窓から見えるネオンや街灯は、タクシーが走っているせいで
俺には光と光が混じって只、黒い紙に白やオレンジや蛍光色をぶちまけた様にしか見えなかった
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