第二章~文久3年 1863年~

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‐男目線‐ ―――――――― ―――――― ―――― 「この女子【おなご】…もう三日間も眠っていますね、土方さん。」 「あぁ。でも心配する事ぁねぇよ。 医者が命には別状無いと言っていたからな。」 三日前… 島原から帰って来る途中、いつも暇つぶしに寄ってく神社の境内で、こいつが倒れているのを見掛けた。 少し離れた所から身を隠し様子を伺ってみると、見た事もねぇ着物を身に付けていた。 『なんだこいつ…?』 俺は腰に携えている刀に手を掛け、足音を忍ばせながら近付きそいつに尋ねた。 「お前…見慣れぬ格好をしているなぁ……。」
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