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そいつは俺の質問を後回しにし、
「え?
と、その前に!!ここはどこですか?」
と、逆に質問し、ゆっくりと起き上がり俺を見た。
その瞬間,一気に顔色が青く染まっていくのが分かった。
『こいつ...不逞浪士か?』
抜刀しようとすると、急に慌てたと思ったら気を落ち着かそうとしていたりと...忙しい奴だと思ったのもつかの間、
「宿!!……痛ッ」
と叫び,右肩を左手で押さえた。
「お前ッ…!怪我してるじゃねぇか!
直ぐに医者に見て貰わねぇと…」
俺はそう言うと、懐から布を取り出して歯で引き裂き、怪我をしている部分へと縛ってやった。
「この怪我を医者に見せ終わった後、お前が何者であるかを調べさせて貰う。」
そう言と、ひょいと背負い、屯所に向かって走って行った。
意外と軽かった。
しかもコイツ...女子だな。
そう思っていた俺は、こいつが背中で眠っている事にこれっぽっちも気が付かなかった……
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