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黒「さあ、早く乗って下され。
すぐここも崩れてしまう…。
さあ、早く…。」
姫「はい。
…黒、ありがたき幸せです…。」
そうして、1人と1匹は山に消えていった。
黒「姫、ここで、私めと、姫、一生を迎えるまで、ここに生活しましょうぞ。」
姫「クスッ…。
今さらじゃのう。
まあ良い。
私もそなたと一生一緒にいたい。
例え、後々人が来ても、例え何があっても…。
ずっと、一緒にいたいのじゃ。」
黒「…ありがたき…幸せ…。」
姫「…これ。
泣くな。
そなたが、笑っているのが好きなんじゃ。」
黒「…ありがたき幸せ。」
姫「そうじゃ!
この山を、[黒姫山]と名付けようぞ!」
黒「…はい。」
こうして、黒姫山と言われたそうな。
そして、その一生も、黒姫山で終えたそうな。
しかし黒は、如何せん、黒龍な訳だから、人より何百と生きれるのである。
姫が死んだ後、黒龍は涙を大量に流した。
しかし、標高が高いためか、大量の氷として流れた。
それを平地から見た人々はこう言ったそうな。
[姫が死んだ。
そしたら、黒龍が氷を出して、泣いておる。]
平地から見ると、山一面が例年に無いくらい真っ白に染まり、[黒龍が泣いた]と思ったらしい。
そして、黒姫山は平地に知られ、色々な人に知られていった。
しかし、知られ過ぎて、[黒姫山]は、現在、新潟に2つ、長野に1つあり、どれが元なのか、未だ不明なのである。
今も山で黒龍が泣いているのかは、不明である。
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