敬語

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あたしには同じクラスで好きな人がいる。 その好きな人にも、好きな人がいる。 その女の子は彼と同じクラブの2つ年下の女の子。 あたしは彼とよく色んな話をする。 勿論、恋バナだって。 絶対その女の子も彼のことが好きだし、彼もそのことには気付いてる。 だけど付き合いはしない。 でも時々会ったり一緒に勉強したり、 付き合うよりいい関係なのかもしれないけど… あたしとしては、付き合ってほしい。 諦めきれないから。 「ねえ、彼女とどんな話してんの?」 「え、別に…なんか色々。」 「その子、あんたのこと何て呼んでんの?」 「んー…先輩、かなあ。」 「じゃあ敬語なんや。」 「せやねん。でもな、時々からかった時とかに敬語じゃなくなる時があんねん。『なんでよー』とか。…そういう時、嬉しい。」 そういったあなたの表情が恋してる表情で。 あたしは敬語じゃないけど、駄目なんだよね。 あたしは…願わくは彼に好かれるような女の子になりたかった。 たとえ、今みたいに長い間一緒にいられなくとも、色んな話ができなくとも、 ただ、彼に愛される女の子になりたかった。 END
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