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4月。
今日は俺、結城 蒼也(ユウキ ソウヤ)が高校に入学する日だ。
この街にある、ごく普通の公立高校。
親に薦められた名門高校への推薦入学は敢えて蹴り、俺は自分でこの公立高校への入学を決めた。
自分で進路を決めたのは生まれて初めてだし、緊張もある、でもそれ以上の高揚感が俺の頭を支配していた。
顔は洗った。
寝癖も……よし、直ってるな。
俺はブレザーに身を包む。
なんとも言えない新しい気持ちになる。
「よしっ!
行くか!」
ネクタイをキュッと締め、俺は自室のドアを開いた。
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