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「ね、ね!お願い!!」
「アレイン~!行きたいよ~!」
「…レナ」
困ったアレインは子供達の中にいたレナとゆう少女に声をかける。
「えっと……一週間くらい前にリアに映像を見せてもらってからずっとこんな感じで」
彼女の名はレナ。ヴェスベリア。
その栗色の髪をポニーテールにしてまとめ上げていて可愛らしい容姿をしている。
この聖堂で子供達の母親的な存在だ。
助けを求めたがレナも困っていたらしく苦笑いしていただけだった。
「……みんな。このトレントの森では魔物に襲われることは滅多にないだろう……だが森をでて平原を渡る時は安全に行けるかわからないぞ?」
「平気だよ!!」
「アレインがいるもん!」
「おい……まったく…」
アレインは苦笑いしながら子供達の期待の満ちた視線を浴びる。
(俺もあまくなったな…)
溜め息をつくとアレインは口を開いた。
「明日。早朝に一泊二日で連れて行く。準備しておけ」
「「「やったー!」」」
子供達が歓喜の声をあげながら聖堂内に散っていく。
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