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──ブゥゥゥゥン……
アルフィーレの緑豊かな大地……
荒れていない大地に、広大な丘、森。
そんな大自然の中、1つだけ人工的に作られたような道がある。
その道を走る一台のバイク……
そのバイクを操るのは端整な顔立ちをした右の瞳の色が白、左の瞳の色が黒の目。
長い黒髪……
名をアレイン・ヴェスペリア。
アレインの肩には額に丸い玉がある黒い猫が乗っている。
そのバイクは一直線に目の前に見え始めた王都‘アラスローラ’を目指していた。
「見え始めたね、アレイン」
「あぁ……」
アレインの肩にいた黒猫はいきなり口を開き、明るい口調で言葉を発した。
肩に乗っている猫と何の驚きもしめさずに、若干低い声で会話をするアレイン。
猫の名はリア。
アレインの契約している使い魔である。
「……アラスローラか…」
「さてさて……今日は町で何を盗もうかな~」
「盗んだらお前今日の晩飯の魚抜きな」
「えぇっ!?そんな理不尽なー!」
そうこう軽く談笑をしながら王都に入っていった。
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