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エレクトリカル葬儀
遠い遠い遠い親戚のおじさんの訃報が届いた
葉書には
『着ぐるみ着用で来られたし
特殊メイクでも可』
と書かれていた
長い長い長い道のりを揺られたどり着くと
二番煎じ、いや三番煎じ程の崩れたキャラクター達が鎮座している
皆の表情はわからない
それ以前に誰なのかさえ
淡々と鳴り続ける木魚だけが
正しいもののような顔をしていた
滞りなく全てが終わると
揃って近所を一周練り歩いた
音楽も無しに
永い永い永い別れを告げた後
フランケンシュタインのメイクをした子供が唐突に、それでいて当たり前のように明日の話を始める
皆、酒は一滴も飲まなかった
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