17人が本棚に入れています
本棚に追加
「エストレアを見つけた?」
「はっ12番機が発見したと、どうやら自ら高台に姿を晒したようで」
岩場の影、ルナの元に届いたエストレア発見の報告。
まだ演習開始から5分とたっていない中での敵機発見、それも隊長機。
ルナは舌打ちした。
エストレアの取った行動の意味を理解したからだ。
「こっちの布陣見破られたわね、全機の位置を把握された訳じゃないだろうけどね」
「いかがなさいます」
「このままの布陣でいくわ、各機に伝えて、いつ来るかわからないわよ」
「了解……各機!――」
一方11番隊のアルギスはレイカや他の者と分かれ、自らの得意とする狙撃の為、高台の岩場の影に身を潜めていた。
「さぁて、一丁行きますか」
背中に担いでいたライフルを膝をついた状態で構える。
狙うのは遥か遠方でこちらの部隊を探す敵機の姿。
「機体の隠し方が甘いぜ、まずは一機目だ」
コックピット内の魔鉱石に魔力を込めるアルギス。
それに連動し、アルギスの魔導機はライフルの引き金を引いた。
最初のコメントを投稿しよう!