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9番隊の新人に同行していた魔導士は、その新人の魔導機が赤く染まるのを岩陰から見た。
忠告を無視して突出した当然の結果だった。
赤く染まった魔導機の傍らに佇んでいる、11番隊の青い魔導機が次はお前だと言わんばかりに魔導士の方を向く。
「……来るか」
銃と盾を構え、臨戦態勢に入る9番隊の魔導士。
相手は11番隊の副隊長だ、固唾を飲む魔導士の頬を冷や汗が伝う。
しかし、何を思ったか、青い魔導機は反転。
跳躍すると、岩場の陰へと消えていった。
「見逃してくれた、のか?」
安堵のため息と共に、構えていた銃と盾を降ろす魔導士。
「……戦場で武器を下げるとはな……」
次の瞬間、9番隊の魔導士を衝撃が襲った。
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