魔導士

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「無駄話は終わりだ、やるぞ」 ティエラとセティの会話に割り込んだフェルドが、コックピットの魔鉱石に魔力を注ぎ機体を加速、敵機との距離を詰めていく。 「はぁ、まあ良いや」 そのフェルドに続き、ティエラが大剣を地面から抜き、機体を跳躍させ大剣を振りかぶった。 「ティエラ、隙だらけよ?」 そう言ってセティは魔導機の左手の盾を眼前で構え、右手の槍を突き出した状態で突撃する。 間隙をつかれた上、11番隊の隊員の持つ独特の武器に驚愕の色を隠せない9番隊の小隊長。 「各機散開!避けろ!!」 その小隊長は、向かって来る敵に対して味方機に散開するように命じるのだった。 それが罠とも知らず。 11番隊の3機の間をすり抜ける9番隊の3機。 「分散したな……各個撃破に移る」 「はぁい」 「分かったわ」 入り組んだ岩場へと逃げ出した3機を、フェルド達は追う。 エストレアの描いた終局が目の前に迫っていた。
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