11番隊

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「ナイスだレイカ」 この時、レイカの思惑通りアルギスはアルディの機体を狙撃し易い位置へ移動。 ライフルのスコープ越しにその機体を捉えていた。 しかし、レイカと相対していた筈のアルディの機体が不意にライフルを見もしないでアルギスへと向け、着色弾を放った。 「っつ、野郎!」 アルディの動きをスコープで覗いていたからこそ、アルギスはアルディの放った弾丸を避ける事が出来た。 しかし、狙撃ポイントが割れてしまっているのでは長居はできない。 「っち、しゃあねぇな」 仕方なくアルギスは移動を開始、再びアルディとレイカは1対1の状況となった。 「ポイントを捨てるタイミングが早い、有能な狙撃手だ」 「全てお見通しって訳ね」 銃をレイカの機体に向けるアルディ、剣を構え直すレイカ。 射程距離の差は明白、更に言うとレイカは盾を失っている。 「これってピンチじゃない?」 言動とは裏腹にレイカの頬には冷や汗が伝う。 確かに新人の筈のアルディにレイカは戦慄していた。 そして、アルディの機体が銃の引き金を引く。 「っつ!」 コックピット、魔導機の胸部と頭部を正確に狙い撃つアルディ。 それを横に跳ぶ事で間一髪避けるレイカ。 避けざま、レイカは機体をアルディの機体に向け走らせる。 「……盾も持たずに特攻か……」 迫るレイカを迎撃するためにアルディは銃の引き金を引く。 一発、二発、三発と続けて撃った弾丸は、レイカの機体の頭部左側を掠め、右肩を擦り、そして剣を持つ右手、手首に命中した。 付着する塗料、着弾の反動で剣を落とすレイカ。 勝利を確信して銃を降ろすアルディ。 「銃を降ろすにはまだ早いわ!」 しかしレイカは機体を更に加速させアルディの機体へと向かっていった。
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