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ある日ある夜
僕は綺麗な鬼に出会った
それは血を吸う鬼、所謂吸血鬼
普通の夜のはずだったのに
僕はその鬼に見られ
そして魅入られた
「いい匂いがするな」
鬼は妖しく笑う
綺麗な顔で笑う
「あぁ、お前の血の匂いか」
鬼は僕を見る
まるで獲物を狙うハンターのように
「少年、願いを一つ叶えてやろう」
鬼は僕の目の前までやってきて
そしてまた妖しい笑みを浮かべる
「代わりにオレの下僕になれ」
首筋を撫でられる
背中に悪寒が走る
「その血をオレの為だけに流せ」
首筋に歯が立てられる
チクッとした痛みと
吸われる感覚
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