第1章

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そいつは唐突にやってきた。 いや、来る事が規定事項ってやつだったのかもしれないな。 『災害は忘れたことにやってくる』なんていうのは所詮昔の人の妄言で、 忘れなくたって災害は遠慮なしにやってくる。 むしろ毎日のように『くるな』と祈っているのにそれでも来るんだからこの言葉の薄っぺらさが分かるってもんだ。 まあ、これから俺の身に降りかかったそれは、災害なんて甘っちょろいものじゃなかったんだが。
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