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彼が待ち合わせに指定したところは、走って数分、歩けば10分弱といったところ。
私達が着いた頃には、植木さんは変な形のモニュメントの下にいました。
「よう、悪いな、待たせたみたいで」
「全然そんなことないよ。むしろ、私の方こそごめんね?」
「いいっていいって。それより、その……。財布の他に、もう一つ、いや、二つ、渡したいものがあるんだ」
「ん? 何を?」
新井君は、大きく深呼吸をして、あの紙袋を、前に突き出す。
「これ、誕生日プレゼント。それと!」
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