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回廊
あの回廊は唄を歌い、
足音はついに聞こえなくなる。
ふと、上を見ると、
意外と空は近く、遠い。
ふと、下を見ると、
意外と底は近く、遠いのだった。
かの少女はこう言った。
「あそこは何も考えられなくなるの」
そうか、あの意味は。
空は満天の星空
一つ、崩れ落ちた星屑が
回廊を照らす、階段を照らす。
小さな音が響いた、
ああこれで211段目。
あと一段で一息、
でももう少し先に。
どこまでも続かないこの回廊
どこまでも続いているこの回廊
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