第Ⅰ章

2/4
前へ
/34ページ
次へ
目が覚めるといつもと違う天井が瞳に映る。 ココハドコ…? 部屋を見渡すと,とても広い。 窓の外は快晴。 ふと気が付くと,窓ガラスにうつっているのは黒い髪で黒い瞳でドコにでもいそうな女の子“瑠依”じゃない。 ウェーブがかった金の髪に,金の瞳。 身に纏っているのは綺麗なドレス。 私がうつっているはずなのに私じゃない。 でもガラスにうつる女の子は私と同じ動きをする。 ─ガチャ… 召使いらしき人が入ってきた。 「…!耀(アキラ)様!!瑠依様が目を覚まされました!!!」 …確かに私は“瑠依”だが,今の人は私のことを“瑠依<様>”と言った。 私は様付けされるような身分じゃない。 コレは夢? 名前は私だけど,容姿が違う。 「─本当か!?」 ─ガチャ… 再び扉が開き,“耀様”と呼ばれていた人が入ってきた。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加