第Ⅰ章

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…“耀”? 聞き覚えがある名前だけど…。 顔を上げると目が合った。 …間違いない。 この人は髪の色も瞳の色も違っているが、“皇 耀”である。 どうして? 私も彼も…容姿が変わっている。 やっぱり夢だから?? わからない…。 皇くんが私の方へと足を進めてきた。 ─フワッ… 「良かった…」 その小さな呟きとともに私は彼の腕の中に包み込まれた。 嫌じゃなかった…むしろ…暖かくて心地良い… そのとき、温かいものが私の頬をつたった。 涙が自然と溢れて、止まらない…。 私が少し落ち着いてからベッドに腰掛け、話す。 「俺のこと、わかる?」 「…皇くんでしょう??」 「…。」 彼の瞳が寂しく、悲しげな色に変わった気がした。 .
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