第Ⅰ章

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そんな悲しげな瞳で私を見ないで…胸が苦しくなる。 「覚えていないんだな…」 「え…じゃあ貴方は誰?やっぱりこれは夢??」 「違う!俺は“耀-アキラ-”。昨日まで君と共に…いや、正確には君を追って“皇 耀”として下界にいた」 「…下界?下界って…どういうこと?私は…私はココにいたの?貴方は…」 ─バチバチバチッ… 「…っ!」 「あ、わ、私…」 ─パチパチ… 電気…いえ、雷? 「…呪力(ちから)は使えるのに、何も覚えていないんだな」 耀が悲しい声で呟いた。 “何も覚えていない” 彼のコトバが頭の中で繰り返される。 「呪力(ちから)って…今、私が放った雷?下界って…何?」 私は一体何を忘れてしまったのだろう…。 .
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