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そんな悲しげな瞳で私を見ないで…胸が苦しくなる。
「覚えていないんだな…」
「え…じゃあ貴方は誰?やっぱりこれは夢??」
「違う!俺は“耀-アキラ-”。昨日まで君と共に…いや、正確には君を追って“皇 耀”として下界にいた」
「…下界?下界って…どういうこと?私は…私はココにいたの?貴方は…」
─バチバチバチッ…
「…っ!」
「あ、わ、私…」
─パチパチ…
電気…いえ、雷?
「…呪力(ちから)は使えるのに、何も覚えていないんだな」
耀が悲しい声で呟いた。
“何も覚えていない”
彼のコトバが頭の中で繰り返される。
「呪力(ちから)って…今、私が放った雷?下界って…何?」
私は一体何を忘れてしまったのだろう…。
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