【壱】・落ちこぼれ

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「アハハッ・・・・でも、剣だけじゃ勝てないよ! 皆は、魔法を使うからね」 「もったいないよな・・・・ 俺も剣使いだけどイファンの足元にも及ばないぐらいなのに、魔法を使えば勝てる」 実際には、わざと当たっているのだが、それに気づく者は居ない。 「そうね・・・・・ やっぱり、魔力の底上げするわよ?」 「それがいいですね!!」 イファンの意思を無視して、2人は話を進めていく。 「やっ!!遠慮しとくよ・・・・ それより、速く行こ!遅刻するよ・・・?」 何とか、話を反らそうとイファンは頑張るのだった。 「あぁ、そうだな… 急ぐぞ??あの教師は、自分は遅れていいが生徒の遅刻は許さないからな;;」 「そうね・・・・・行くわよ!イファンッ」 バシッとイファンの背中を叩くと走って教室を後にした。 リミーを追いカイとアナルも教室を出た。 「なんか・・・・・・悪いな… 本気でアイツらは、俺を心配しているのに・・・・・・ 俺は、逃げてる・・・・・・・」 喋り方も声のトーンも違う声でイファンはそう呟いた。嘲笑うかのような笑いを漏らすと教室を飛び出していった。 動き始めた歯車は、既にズタズタに壊れていた。 .
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