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「アレンタキシード似合ってる。」
アレンの格好をみたのちに、セナが口にする。
当のアレンは何気なく言われた言葉に過剰に反応し、頬を赤くしていた。
「ありがとうございます。セナも、綺麗ですよ。」
多少照れながら小さな声で言い、矢継ぎ早に行きましょうかと続けてそっと手をさしだす。
セナは拒む様子など微塵もなくその手に自分の手を重ねた。
大広間は多くの料理や飲み物がならび、飾られたクリスマスツリーのイルミネーションが光を発している。
次第に人が集まり、賑やかなクリスマスパーティーが幕をあけた。
アレンとセナも勿論楽しまないわけはなく、こっそりとシャンパンを口にしつつ料理に手をつけ、自分たち同様パーティーを楽しむ同胞の様子に満足する。
二人の間にあった気まずさは、しらぬまに消え去っていた。
笑いあい
共に楽しい夜をすごす。
やがて、クリスマスへのカウントダウンが始まった。
皆が司会を勤めるコムイのカウントに集中し、ついに数字は…「0」へ。
途端、部屋の明かりが消えあらかじめ壁一面に施されていたらしい装飾が輝いた。
ガラス管のようなその装飾は色とりどりに輝き、見事にサンタやトナカイなどを描きあげる。
「メリークリスマス!!」
皆がそう声をあげた。
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